車のサブスクとは

車を少しでも安く便利に乗りたいと考えているのであれば、車のサブスクがおすすめです。

しかし、車のサブスクサービスの人気が高くなってからそれほど期間が経過していないので、車のサブスクがどのようなサービスなのかを知らないという方も多いのではないでしょうか。

そこでこの記事では、車のサブスクについて仕組みやメリット・デメリット、サービスを選ぶポイントなどについてご紹介していきます。

車のサブスクとは?

いま話題になっている車のサブスクとはどのようなサービスなのでしょうか?まずは車のサブスクの仕組みとカーリースとの違いなどから車のサブスクについて解説いたします。

車のサブスクの仕組み

車のサブスクとは、月々の月額料金や年間使用料などの定額料金を支払うことで、車のサブスクを運営する企業が保有している車を利用することのできるサービスです。

「サブスク」は音楽や動画配信サービスなどでよく耳にする言葉でしたが、最近では多くの世代や業界に浸透していき、ひと昔まで保有することが当たり前だった車がサブスクできるようになりました。

一般的に「サブスク」は月額料金を支払うことでお得にサービスを利用できるというイメージがありますが、車のサブスクでは費用を抑えられることはもちろん、税金関係などについてもさまざまなメリットがあるのです。

車のサブスクが注目されている理由

近年は若者の車離れが嘆かれていました。車離れの背景には、金銭面での負担がハードルになっていました。

特に新車の購入では頭金として20万円前後の初期費用が必要になります。

それに比べて、車のサブスクは頭金が不要のため、初期費用を安く抑えることができます。

また、車は所有しなくてもいいので、利用したいという現代のニーズにマッチしたことが注目の背景だと推測します。

さらに、最近ではテレビCMや、インスタグラムやTikTok などのSNSでも積極的に広告が出されており、一気に認知が広まったと考えられます。

車のサブスクとカーリース・カーシェアリング・レンタカーの違い

車のサブスクと似たサービスにカーリースやカーシェア、レンタカーがあります。これらのサービスは車を借りることができるという点は同じです。

しかし、それぞれのサービスには契約期間やサービス内容に明確な違いがあります。それぞれのサービスには、どのような違いがあるのでしょうか?

車のサブスク・カーリースカーシェアリングレンタカー
契約期間1年〜11年程度数日〜数時間〜数日
特徴車を中長期的に借りる車を複数人で共同利用する車を一時的に借りる

車のサブスクとカーリースは同じサービス

車のサブスクとカーリースは月額や決まった金額で車を借りることのできるサービスです。呼び方は違いますが、ほとんど同じサービスと考えていて問題ありません。

車のサブスクとカーリースは契約期間に多少の違いがあります。一般的に車のサブスクよりカーリースのほうが最低契約期間が長いことが多く、車のサブスクは3年〜、カーリースは9年や11年などのプランが多い傾向です。

車のサブスクは一般的に3〜5年程度の期間で車を利用したい方に向いています。中には1ヶ月や月単位などの短期プランがある会社もあるため、1ヶ月や3ヶ月など短期での利用も可能です。

しかし、車のサブスクもカーリースも契約期間や料金プランは各メーカによって違いがあるため、利用期間や頻度を検討した上でサービスを選択する必要があります。

カーシェアリングは車を共同で利用するサービス

カーシェアリングは、車のサブスクとは全く異なったサービスです。カーシェアは、車を自分一人で所有するのではなく複数人で共同で利用するサービスのことです。

車のサブスクとの違いは、複数人で共同利用するという点です。車のサブスクやカーリースは契約期間中は借りている車は契約者のみが利用します。

しかし、カーシェアでは複数人で車を共同で利用します。サービスの会員になると予約をすることで、いつでも好きな時間、場所で車を利用することができます。車は街中のあらゆるところに設置されたカーステーションに駐車されており、会員同士で共同で利用します。

カーシェアは利用後は元の場所に戻すことで利用が完了します。定期的に車を利用するが、頻度は低いという方におすすめのサービスです。

レンタカーは数時間から数日の貸出サービス

レンタカーは短期や長期など定期的な利用ではなく、数時間〜数日という単発で車を借りることができるサービスです。

車のサブスクのメリット・良い点

車のサブスクを利用するメリットや車のサブスクの良い点を紹介します。車のサブスクを利用するかどうかの基準になれば幸いです。

車のサブスクを利用するメリット:

  • 頭金や諸経費など初期費用0円で利用できる
  • 手頃な月額料金で新車に乗れる
  • 車種やメーカーを自由に選ぶことができる
  • ネットから契約や審査の手続きが完結する
  • 月額料金は経費として計上できる

頭金や諸経費など初期費用0円で利用できる

新車を購入するときには契約時に頭金や手数料などの初期費用がかかります。

しかし、車のサブスクは頭金が0円のリース会社が多く、初期費用がかかりません。初期費用が0円のため、契約時にまとまったお金が用意できないという方も、新車に乗りやすくなっています。

手頃な月額料金で新車に乗れる

車のサブスクサービスは、安いところで月額5,000円〜30,000円前後で新車が利用できます。また車検費用税金など車の所有に必要な費用を全て含んだ料金設定のため、追加料金などがかからず分かりやすい料金形態なのもメリットです。

関連記事:車のサブスクは車検費用込み?車検費用(内訳)や期間、頻度を解説

関連記事:車のサブスクは自動車税は納める必要がある?カーリースの税金事情

車種やメーカーの新車を自由に選ぶことができる

車のサブスクでは、新車同様に好きな車種やメーカーを選ぶことができます。レンタカーやカーシェアよりも選択できる種類が豊富なことが多いです。

ネットから契約や審査の手続きが完結する

車のサブスクは、自宅にいながら審査の申し込みや契約の手続きを行うことができます。実店舗に訪問する必要がないため、忙しい方も簡単に利用を開始できます。

月額料金は経費として計上できる

法人や個人事業主の方は、車のサブスクの利用料金は経費として処理することができます。個人事業主の方で、車の利用を考えている方は、車サブスクを利用することで節税効果が期待できます。

関連記事:個人事業主は車のサブスクを経費計上できる?メリットや条件、注意点

車のサブスクのデメリット・懸念点

現代人のライフスタイルには車のサブスクはメリットが多いです。しかし、車のサブスクには利用前に知っておきたい懸念点もあります。続いては車のサブスクのデメリットを紹介します。

車のサブスクを利用するデメリット:

  • 走行距離制限が設定されている
  • 途中解約する場合は違約金が発生する
  • 契約期間によっては購入のほうがお得になる
  • 契約終了後に車を買い取ることができない
  • 残価設定による残価精算のリスクがある

走行距離制限が設定されている

多くの車のサブスクサービスでは、走行距離制限が設けられています。制限距離よりも走行距離が上回る場合には、追加料金がかかる場合があるので契約時に確認が必要です。

しかし、走行距離制限はデメリットだけではなく、車サブスクをお得に利用できるというメリットもあります。詳しくは以下の記事をご覧ください。

関連記事:車のサブスクの走行距離制限とは?メリットや注意点を解説

途中解約する場合は違約金が発生する

車のサブスクは基本的に途中解約ができません。契約時に決めた契約期間が終わるまでは利用することが前提です。そのため、結婚や転職、引っ越しなどライフスタイルが大きく可能性がある場合には、契約期間やプランを選ぶ際に注意しましょう。

関連記事:車のサブスクは途中解約できない?解約できる条件や手順を解説

契約期間によっては購入のほうがお得になる

車のサブスクは初期費用がかからずお得に車を利用できるサービスです。しかし、車を購入するよりもお得だからという理由だけで、車のサブスクを利用しようとされている場合には注意が必要です。車のサブスクは契約期間によっては、新車を購入するよりトータルの費用がかかる場合があります。

契約終了後に車を買い取ることができない

車のサブスクは、契約満了後に車が貰えるプランがある一部のサービスを除いては、車を返却します。そのため、サブスク利用期間中に車を買い取りたいと思っても買い取ることはできません。

しかし、最近では契約満了後に車がもらえるプランや買取りオプションが選べる車のサブスクも増えてきているため、最終的に買い取りを検討している方は買い取り可能なサービスを選びましょう。

関連記事:車のサブスクは買取できる?メリットやデメリット、おすすめサービスを比較

関連記事:車がもらえる車サブスクはどこ?おすすめ4社の条件と月額料金を比較

残価設定による残価精算のリスクがある

残価は保証されていないので、契約時に設定した残価よりも契約満了時の査定額が低い場合は、差額分を精算しなければいけません。残価精算のリスクは契約時の契約方式の選び方によって未然に防ぐことができます。

車のサブスクやカーリースには「オープンエンド方式」と「クローズドエンド方式」の2種類の契約方式があります。

オープンエンド方式の場合は、契約時に設定した車の返却時の価値(残価)と、返却時の実際の市場価値を加味した車の価値に差額が生じた場合に精算が必要になります。

一方でクローズエンド方式の場合は、あらかじめ契約満了時の車両価値は設定しますが、返却時の市場価値を加味した追加精算は行わないため、残価精算は必要ありません。

車サブスクの選び方・比較ポイント

車のサブスクの利用を検討されている方は車種やメーカー、月額料金を基準にサービスを選びがちです。

もちろん、車種や料金も大切なポイントではありますが、これだけを基準にサービスを選んでしまうと、使い始めてからや契約期間が終わった後に後悔してしまうかもしれません。

そこで、続いては車のサブスク選びで後悔しないための「乗りたいメーカーや車種で選ぶ」「月額料金で選ぶ」以外のチェックポイントを解説します。

車のサブスクを選ぶときは以下の項目を基に各社のサブスクサービスを比較してみてください。

契約期間で選ぶ

車のサブスクでは、契約期間は月額料金と深い関係があります。というのも、一般的には契約期間と月額料金は反比例しており、「契約期間が長い=月額料金は安い」「契約期間が短い=月額料金は高い」という関係性があります。

また、車のサブスクは基本的に契約期間中の途中解約ができないため、ライフスタイルに合わせて選ぶことが大切です。

チェックポイント:

短期契約(1〜3年)は、ライフスタイルの変化に柔軟に対応でき、途中解約のリスクを抑えることができる!長期契約(4〜11年)は、月額料金を抑えることができ、月々の出費が少なくので家計を圧迫しない。

ー契約期間の内部リンク

契約方式で選ぶ

車のサブスクの契約方式は「オープンエンド方式」と「クローズエンド方式」の2つがあります。契約方式の違いは契約満了後の「残価精算」に関わってきます。

車のサブスクやカーリースでは、残価が設定されている場合があります。残価とは残存価格の略称で、車のサブスクの契約満了後の車両の予想査定価格のことです。(ただし、満了時の査定価格(売却価格)を保証するものではありません。)

残価設定は、車両価格から残価を差し引いて車のサブスクの月額料金を設定するため、月々の支払い料金を安く抑えることができます。

一方で、サブスクの契約満了時に車両の価値が残価を下回った場合には、差額を支払う必要があります。この支払いのことを残価精算と呼びます。

残価設定がある車のサブスクの契約形式はオープンエンド方式です。そのため、残価精算のリスクを避けたいという方はクローズエンド方式のサービスを選びましょう。

チェックポイント:

残価精算のリスクを避けるためには、契約方式は残価設定のない「オープンエンド方式」を選択!

走行距離制限の有無で選ぶ

車のサブスクはサービスによっては、月々1,000〜1,500km程度の走行距離制限が設けられています。知らないうちに走行距離制限をオーバーしていた場合には、契約内容によっては違約金が発生するケースもあります。

そのため、移動範囲が広い方や月々の走行距離が制限を超える場合には注意が必要です。移動距離が広く、利用頻度も高いという方は走行距離制限がない車のサブスクサービスを選択しましょう。

ただし、走行距離制限がない車のサブスクサービスは制限があるサービスに比べて、月額料金は高くなる傾向にあります。月額料金の安さと利用距離や頻度を比べるのがおすすめです。

チェックポイント:

生活範囲内で車を料金する予定の方は、走行距離制限があったほうが月額料金がお得に。利用範囲が広く、遠出をすることが多いなら、走行距離制限なしが安心!

契約満了後の車の扱いで選ぶ

車のサブスクでは契約満了後に、車を乗り換えるサービスと、買い取り(貰える)サービスがあります。

乗り換える場合には、契約満了後の契約更新のタイミングで違うメーカーや車種の車に乗り換えることができます。

買い取りや貰えるプランがあるサービスでは、契約満了後に契約期間中に使用していた車を自分のものとして買い取れます。サービスによっては買い取りに追加料金がかかる場合と、月額料金に含まれている場合の2つのパターンがあります。

そのため、契約満了後の車の取り扱い方についても、車のサブスクを選ぶときのポイントの1つです。

チェックポイント:

月々の費用を抑えるなら乗り換えを。車を買い取りたいなら長期契約で買取(貰える)プランのあるサービスを選択!

関連記事:車のサブスクは買取できる?メリットやデメリット、おすすめサービス

車サブスクの申し込みから納車までの流れ

車のサブスクの申し込みから納車までの一般的な流れを解説します。手続きや流れはサービスによって異なるため、詳しくはご利用予定のリース会社の公式サイトをご確認ください。

Step1.車のサブスクサービスを選択する

まずは自分にあったサービスを探します。ぜひ車のサブスクサービスを探すときには、当サイトで紹介しているランキングや車のサブスクの選び方、各社サービスの評判や口コミを参考にしてみてください。

Step2.プランや車種を選択する

サービスが決まったら、プランや車種などを選択します。契約期間やオプションなどによって料金やサービス内容は変わるため、自分に必要なプランを選択しましょう。プランを選択すると見積もりを出してもらえます。見積もり内容に納得したら、審査に申し込みましょう。

Step3.審査の申し込みを行う

ほとんどの車のサブスクの契約では、申し込み時(契約前)に審査があります。この審査は契約者の支払い能力を確認するためのものです。カーローンや住宅ローンなどに比べると厳しい訳ではありませんが、クレジットカードの支払い遅延や多額の借金などがあると、審査に通らない可能性もあります。審査結果は申し込みから1週間程度で連絡が来ます。

Step4.契約内容の確認と手続きを行う

審査を通過したら契約内容の確認と手続きを行います。プランの内容を再度確認しましょう。必要な情報を入力して手続きを進めます。多くの車のサブスクサービスはWEBでの申し込みができるので、店舗に行かなくても申し込みから契約まで自宅のPCやスマホで完結します。

Step5.車両や車庫証明などの登録と納車を行う

契約の手続きが完了したら、車両や車庫証明などの諸々の登録を行います。登録が終わるといよいよ納車です。指定されたお近くの販売店に車両を受け取りに行きます。

申し込みから納車までは早いサービスで2〜3週間ほどが目安です。プランや車種によっても異なるため、利用を開始したい時期が決まっている場合には、余裕を持って申し込みをするようにしましょう。

おすすめの車サブスクサービス3社

KINTO(キント)

【公式サイト】https://kinto-jp.com/

初期費用最低月額料金契約期間
0円14,630円3年・5年・7年

KINTO(キント)は、トヨタ自動車が提供する車のサブスクサービスです。トヨタの新車を月額定額料金で利用することができます。

ヤリスやパッソ、ノアなどトヨタの人気車種を選択できます。またコンパクトカーやファミリーカーだけではなく、レクサスなどの高級車にも乗ることができる点が魅力です。

2022年7月からは中古車のサブスクサービス「KINTO ONE」を開始。車サブスクの新しい形として、お得な価格で多様なニーズに応えるサービスを展開しています。

おトクにマイカー 定額カルモくん

定額カルモくん公式サイト

【公式サイト】https://carmo-kun.jp/

初期費用最低月額料金契約期間
0円11,220円1年~11年

おトクにマイカー定額カルモくんは、ナイル株式会社が提供する車サブスクサービスです。 車のサブスクは契約期間が終わると、車を返却するのが一般的です。しかし、定額カルモくんは契約満了後に車が貰える点が特徴です。

契約金は1年から11年まで年単位で選べるので、短期でも長期での利用にもおすすめです。

また、定額カルモくんは自動車メーカーではないので、複数のメーカーの車から好きな車種を選ぶことができます。

ニコノリ

ニコノリ公式サイト

【公式サイト】https://www.niconori.jp/

初期費用最低月額料金契約期間
0円5,500円1年~9年

ニコノリは株式会社MICが提供する車のサブスクサービスです。新車カーリース、中古車カーリース、短期カーリース選ぶことができます。また契約期間も1年から9年まで、年単位で契約することができるため、ご自身のカーライフに合った利用ができます。

コンパクトカーやファミリカーを中心に展開しており、車検や自動車税の手続きもサポートしてくれるため、車のことは詳しくないが、安全に車を利用したい女性におすすめです。

車のサブスクの仕組みを理解して上手に活用しよう

今回は車のサブスクについて仕組みやメリット・デメリット、サービスを選ぶポイントなどについて紹介いたしました。車のサブスクには、メリットとデメリットがあります。そのため、まずは車のサブスクの仕組みをよく理解してから利用するかどうかの検討をすることがおすすめです。

また、同じ車のサブスクサービスでも運営する会社によって内容は異なるため、どのような特徴のあるサービス内容なのかを確認して、ご自身にぴったりのサービスを探してみてください。

おすすめの車のサブスクサービスが知りたいという方は、車サブスクのおすすめランキングも併せてご覧ください!今おすすめの車サブスクを口コミやレビューと共にランキング形式で紹介しています。