車のサブスクでは、利用者が車にかかる自動車税などの税金を直接納める必要はありません。
しかし、自動車には必ず税金が発生するので、車のサブスクではどのようにして税金が納められているのかを抑えておく必要があります。
そこで、この記事では車のサブスクで課せられる税金事情についてご紹介していきます。
車を購入したときにかかる税金の金額についてもご紹介していますので、実際にどれくらい納税金額が変わるのかについてもチェックしてみてください。
車のサブスクの税金に関わる基礎知識
車のサブスクの税金事情について、下記の3つのポイントをご紹介していきます。
- 利用者が税金を納める必要はあるのか?
- 税金はどのように支払われているのか?
- 納税証明書は手元に届くのか?
車のサブスクを利用するにあたって、税金関係について抑えておくことは大切なので、必ずチェックしておきましょう。
それでは、それぞれのポイントについて詳しくご紹介していきます。
車のサブスクで利用者が税金を納める必要はない
車のサブスクを利用するときに、車をレンタルする利用者が車にかかる税金を納める必要はありません。
というのも、車のサブスクは車をレンタルする目的で購入・保有している企業がレンタルしたい利用者に貸し出すというシステムですので、車を所有しているのは企業側だからです。
つまり、車を所有することで納める必要のある税金に関しては車のサブスクを運営している企業が支払う必要があり、利用者に課税する義務はありません。
ただ、車のサブスクでレンタルした車を保管するために必要となる駐車場の申請にかかる「印紙税」のみ利用者が納税する必要があります。
車のサブスクでは月額料金に税金が含まれている
車のサブスクでは企業が納税しますが、納税金額は月額料金に含まれている場合が多いです。
車のサブスクの月額料金に含まれている主な税金は下記の4つになります。
- 自動車税
- 自動車税環境性能割
- 自動車重量税
- 車両本体にかかる消費税
このように、直接的に納税するのは企業ですが、実際に税金を負担しているのは利用者である場合が多いのです。
とはいえ、直接納税するのはとても手間のかかる作業ですので、税金だけを負担して納税は企業が行ってくれるという仕組みは利用者からすると大きなメリットといえるでしょう。
納税証明書を受け取ることはできる?
車に関する税金を納めたことを証明する「納税証明書」は、主に車検を受けるときに必要となる証明書ですが、車のサブスクでは企業が納税した後に利用者に郵送で送られてきます。
自動車税などの税金をご自身で直接納税した場合には手元に納税証明書が届きますが、企業が納税を行う車のサブスクでは直接利用者の手元に届くことはありません。
しかし、車検の時期までには必ず利用者の手元に届きますので安心してください。
自動車を購入するときにかかる主な税金の種類
自動車を購入するときにかかる主な税金は下記の5つです。
- 自動車税
- 自動車税環境性能割
- 自動車重量税
- 印紙税
- 消費税
それぞれの税金がどれくらいの金額なのかを把握して、車のサブスクの月額料金と比較することで、よりお得に車に乗ることができるはずです。
それでは、それぞれの税金について詳しくご紹介していきます。
自動車税
自動車税とは、毎年4月1日時点で車を所有している方に対して課税され、お住まいの各都道府県に納める税金です。
車の排気量によって納税額は異なり、自家用車として車を所有している場合、1,000ccの排気量である車を所有している場合にかかる税金25,000円を最低に、排気量が500cc上がるごとに納税額が増額します。
また、軽自動車を所有している場合は「自動車税」を納める必要はなく、代わりに「軽自動車税」をお住まいの市区町村に納める必要があるのです。
自動車税・軽自動車税の車種別の納税金額については下記の表を参考にしてください。
排気量 | 自動車税(種別割) |
軽自動車 | 一律10,800円 |
1,000cc以下(電気自動車を含む) | 25,000円 |
1,000cc超~1,500cc以下 | 30,500円 |
1,500cc超~2,000cc以下 | 36,000円 |
2,000cc超~2,500cc以下 | 43,500円 |
2,500cc超~3,000cc以下 | 50,000円 |
3,000cc超~3,500cc以下 | 57,000円 |
3,500cc超~4,000cc以下 | 65,500円 |
4,000cc超~4,500cc以下 | 75,500円 |
4,500cc超~6,000cc以下 | 87,000円 |
6,000cc超 | 11万円 |
自動車税環境性能割
自動車税環境性能割とは、車を購入するときに燃費性能に応じて納める必要のある税金です。
そもそも自動車税環境性能割が設けられた目的は、車から排出されるCO2を削減するためのものですので、燃費性能に優れた車を購入するほど税率が軽減される仕組みとなっており、普通車であれば0%〜3%の税率、軽自動車であれば0%〜2%の税率が課税されます。
燃費性能が優れているかは国の定めた燃費基準に対してどの程度達成しているのかで判断され、例えば「2030年度燃費基準」であれば85%達成している普通車は非課税になり、軽自動車の場合は75%の達成で非課税になります。
また、天然ガス自動車・プラグインハイブリッド車・クリーンディーゼル車といった、いわゆる電気自動車は環境性能割についてはすべて非課税です。
自動車税環境性能割については、国土交通省のこちらのページを参考にしてみてください。
自動車重量税
自動車重量税とは、所有している車の重量に応じて納める必要のある税金です。
1年ごとにかかる税金ですが、新車購入のときに次の車検までの自動車重量税を支払い、その後は車検をするタイミングで次回の車検までの自動車重量税をまとめて支払うことが一般的になります。
また、エコカーを購入する場合は自動車重量税が大きく減税され、新車登録時に納める自動車重量税は1,800円~5,600円、車検時に納める自動車重量税は1,200円~3,700円となり、普通車に比べて税金が半分いかになる場合も多いのです。
エコカー減税を除いた重量別の自動車重量税は下記の表を参考にしてください。
車両重量 | 税額 |
軽自動車 | 9,900円 |
~500kg以下 | 12,300円 |
~1,000kg以下 | 24,600円 |
~1,500kg以下 | 36,900円 |
~2,000kg以下 | 49,200円 |
~2,500kg以下 | 61,500円 |
~3,000kg以下 | 73,800円 |
印紙税
印紙税は、車を保管する場所を証明するために申請する「車庫証明」を警察署から取得するために支払う税金です。
車庫証明の印紙税は各都道府県によっても若干異なり、2,000〜2,200円となります。
消費税
車を購入した場合、車両本体代やカーナビ・オーディオ・ボディカラーなどのオプション料金などに対して10%の消費税が課税されます。
また、車を購入した後でも、メンテナンス代や車検料金など、さまざまな費用に消費税は必要です。
200万円の車を購入しただけでも、車両本体代だけで20万円の消費税がかかってしまうので、しっかりと消費税までを費用に含めないと資金が足りなくなるなどのトラブルになってしまう可能性もあるでしょう。
車のサブスクで税金を納める必要のないメリットと注意点
車のサブスクで税金を納める必要のないメリットと注意点は下記の3つです。
- 初期費用を抑えて車に乗ることができる
- 定期的にまとまったお金を用意する必要がなくなる
- 車の所有権はあくまで会社側にある
それぞれについて詳しくご紹介していきます。
初期費用を抑えて車に乗ることができる
車を購入するときにネックになることは初期費用の高さですが、車のサブスクでは車の購入時にかかる高額な税金が必要ありませんので、初期費用を抑えて車に乗ることができます。
また、車両本体の料金に課せられる消費税を考えなくていいことも大きなメリットです。
定期的にまとまったお金を用意する必要がなくなる
車関係の税金は、車の購入時や車検を受けるタイミングでまとめて納税をすることも多いので、納税のタイミングではある程度まとまったお金を用意する必要があります。
まとまった金額を納税してしまい生活が圧迫される心配もありません。
車の所有権はあくまで会社側にある
先ほどもお伝えしたように、車のサブスクで利用する車の所有権は運営する企業にあります。
そのため、レンタルした車を利用するにあたって、走行距離制限や契約期間の制限などを設けられてしまうことはデメリットといえるでしょう。
車のサブスクでは税金の支払いは不要
今回は車のサブスクで課せられる税金事情について解説いたしました。
お伝えした通り、車のサブスクでは車の所有権は企業側にあるため、利用者が直接納税をする必要はなく、月額料金に含まれている税金の代金を企業が納税してくれます。
企業が納税することによって、一度に高額な税金を納税することがなくなりますので、生活を圧迫しにくく、納税にかかる手間を省くこともできるなど、メリットがたくさんあることを理解しておきましょう。