車のサブスクを少しでも費用を抑えて利用したいと考えているのであれば、走行距離制限が設けられているサービスを利用することがおすすめです。
しかし、一般的には走行距離制限はデメリットが多いとされており、メリットについて知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで、この記事では、車のサブスクの走行距離制限について仕組みやメリット、注意点などを解説していきます。
走行距離制限だけを重要視してしまうと、高額な月額料金を支払う可能性もあるため、利用を検討中の方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。
車のサブスクの走行距離制限とは?
ここでは車のサブスクの走行距離制限の仕組みや理由などをご紹介していきます。
走行距離制限を超過してしまった場合についてもご紹介していますので、万が一のときに備えてチェックしてみてください。
車のサブスクの走行距離制限の仕組みは?
車のサブスクの走行距離制限とは、月間や年間で走行距離の制限を行うものです。
走行距離制限は車を貸し出す会社が独自に制限している基準ですので、月間1,000km以内の場合もあれば年間10,000km以内などさまざまな基準が設けられています。
また、基本的には走行距離制限が設けられている場合が多いですが、中には走行距離制限が設けられていない車のサブスクもあり、その場合は何かしらの条件が設けられていたり月額料金がほかのサービスに比べて割高な場合が多いです。
走行距離制限が設けられている理由は?
車のサブスクに走行距離制限が設けられている理由は、車を貸し出している期間に車の劣化を防ぐためです。
そもそも車のサブスクでは、契約終了時に車の価値が一定を下回っていないことが前提とされていますので、仮に一定の価値を下回ってしまった場合には「残価」として契約満了時に使い料金を支払う必要がある場合もあります。
また、車のサブスクの月額料金は契約期間が終了した段階の「残価」を差し引いて決定されますので、基本的には制限距離の制限が厳しいほど月額料金は安くなります。
このように車のサブスクで走行距離制限が設けられているのは、車の価値を担保するためのものなのです。
走行距離制限の上限を超えてしまったら?
車のサブスクの走行距離制限の上限を超えてしまった場合は、超過した距離に応じて追加料金が発生します。
ただ、走行距離は月単位や年単位で測定することはなく、契約満了時にレンタルした期間と走行距離から走行距離を判断しますので、合計の走行距離をレンタル期間で割ったときに平均の走行距離が超過していなければ問題ありません。
例えば、1ヶ月の走行距離制限が「1,000km」で12ヶ月レンタルした場合、6ヶ月連続で2,000kmの走行をしてしまっても、残りの6ヶ月を一才走行しなければ、返却時の合計遡行距離は「12,000km」ですので、1ヶ月の平均走行距離は「1,000km」となりますので、使い料金は発生しないのです。
このように、万が一走行距離制限の上限を1ヶ月もしくは1年単位で超過してしまっても、そのほかの期間で調整できることを覚えておきましょう。
車のサブスクに走行距離制限があるメリット
車のサブスクに走行距離制限があるメリットは下記の3つです。
- 車の残価を高く保つことができる
- 月額料金が安くなる
- 車両トラブルを未然に防ぐことができる
一般的にデメリットがあるとされる走行距離制限ですが、実はメリットも存在するのです。
それでは、それぞれのメリットについて詳しくご紹介していきます。
車の残価を高く保つことができる
先ほどもお伝えした通り、走行距離制限を設けることでタイヤの摩擦や車両の劣化を防ぐことができますので、車の価値を下げるのを最低限に抑えて契約満了を迎えることができます。
そもそも車は走行距離が長くなればなるほど価値が下がってしまいますので、車のサブスクを運営する会社としても走行距離から契約満了時の車の価値を算出するのです。
この契約満了時の車の価値から月額料金を算出し、仮に算出した価値よりも大幅に価値が下がってしまった場合は「残価」として追加料金が発生してしまいます。
つまり、車のサブスクで走行距離制限を設けることで、車の価値を大幅に低下させないというメリットがあるのです。
月額料金が安くなる
車のサブスクでは、基本的に契約時に設定している走行距離制限から想定できる車の価値をレンタル期間で割った金額が月額料金に設定されますので、車の価値が高いまま契約満了を迎えられると判断できる場合には月額料金が安く設定されることも多くなります。
走行距離制限は会社によっても異なりますので、月間の走行距離制限が2,000kmの車のサブスクと、月間の走行距離制限が1,000kmの車のサブスクの月額料金を比べてみると、走行距離制限の制限が厳しい1,000kmの方が月額料金が安い場合がほとんどです。
もちろん、利用する車種やグレード、契約期間によっても月額料金は変化しますので、月額料金を決定するひとつの指標として走行距離制限をチェックするといいでしょう。
車両トラブルを未然に防ぐことができる
車のサブスクで走行距離制限が設けられていることは、車への負担が少ない状態を維持することができますので、部品の劣化や車両トラブルなどの未然に防ぐことが可能です。
一般的には走行距離が長いほど車両トラブルも多くなってしまいますので、それだけメンテナンス料金や修理代が発生してしまいます。
車のサブスク側がメンテナンス料金や修理代を支払ってくれるのであれば問題ないですが、もし実費で支払う必要がある場合はムダな出費になってしまうでしょう。
より長く車をいい状態で乗ることができるように、そしてムダな出費を抑えるためにも走行距離制限を設けることが必要なのです。
車のサブスクに走行距離制限がある場合の注意点
車のサブスクに走行距離制限がある場合の注意点は下記の3つです。
- 車での移動に制限がかかる場合もある
- 契約の途中で走行距離制限を変更できない
- 走行距離制限のないサブスクは月額料金が高額になる場合もある
走行距離制限についてのデメリットをしっかりと抑えておかないと、実際にサービスを利用してからの後悔につながってしまいますので、事前にチェックしておきましょう。
それでは、それぞれの注意点についてご紹介していきます。
車での移動に制限がかかる場合もある
車のサブスクで走行距離制限が設けられている場合、走行距離制限を超過しそうになって移動が制限されてしまうこともあります。
先ほどもお伝えしたように、走行距離を測定するのは契約満了時ですが、毎月の走行距離制限を超過してしまうと契約期間の後半になるにつれて不便になってしまいますので、やはり定められた走行距離制限は守るべきです。
とはいえ、車のサブスクで設けられている走行距離制限のほとんどは月間1,000km以上の制限ですので、趣味でのドライブやお買い物、出勤などで使用する場合にはほとんど影響はありません。
また、長距離の走行が必要となる旅行などあっても、年数回であればまったく問題のない走行距離制限になります。
つまり、何度も長距離移動をしないような方であれば、車のサブスクの走行距離制限は気にしなくても超過しないくらいに設定されているのです。
契約の途中で走行距離制限を変更できない
車のサブスクの走行距離制限は会社によって一定距離が定められていますので、車をレンタルしてから走行距離制限を変更することはできません。
車のサブスクの利用を開始する段階では走行距離制限を気にする必要のない生活を送っていたとしても、結婚・出産・転勤などのタイミングで大きくライフスタイルが変化することはよくあることです。
万が一走行距離制限を不便に感じてしまって途中解約したいと考えた場合は違約金が発生してしまいますので、ライフスタイルに合わせた走行距離制限かどうかを確認しましょう。
走行距離制限のないサブスクは月額料金が高額になる場合もある
車のサブスクの中には走行距離制限が設けられていないサービスも存在しますが、そのようなサービスでは月額料金が高額であったり、契約満了時に購入することが条件であったりと、さまざまな条件が設けられています。
また、走行距離制限のない車のサブスクは5年や7年というように、長期でのレンタルが条件になっている場合も多いです。
車のサブスクを利用する場合は、利便性を求めすぎて走行距離制限だけで判断するのではなく、総合的な費用や条件などを加味して検討するといいでしょう。
車のサブスクの走行距離制限にはデメリット以上にメリットが多い
この記事では、車のサブスクの走行距離制限について仕組みやメリットや注意点について解説してきました。
走行距離制限にはメリットとデメリットの両方が存在します。しかし、一概に悪いこととは言えず、利用する環境によってはメリットの方が多い場合もあります。
特に少しでも月額料金を安く抑えたいと考えている方にとっては、走行距離制限が設けられている車のサブスクを選ぶことでより安く利用できる可能性が高くなります。